こんにちは。ふくの歯科 矯正歯科【小田急相模原】院長の福野です。
日々の生活に欠かせない食事を楽しむためには、健康な歯が必要です。 しかし歯には寿命があり、加齢とともに弱り、最悪の場合抜け落ちてしまうこともあります。 永久歯の平均寿命は約60年と言われていますが、日頃から気を付けて生活を送ることによって、もしくは予防治療により盤石な体制を整えることで、歯の寿命を延ばすことは十分可能です。
実は『歯並び』と『歯の寿命』には密接な関係があります。
まず歯を失う原因を以下の表に示します。
歯を失う原因の大部分は、『むし歯』と『歯周病』です。むし歯と歯周病は、歯の汚れが原因となって罹患してしまうのですが、歯並びが悪いと食べかすなどの汚れが歯にたまりやすくなり、歯磨きをしてもブラシがうまく届かず、汚れを落としきれない部分ができてしまいます。歯並びが悪く、歯が重なり合っているために虫歯があることに気付けない、ということもよくあります。
小児の場合、歯並びが悪いと転んだ時に歯を折ってしまうリスクも増します。
また、全体の歯並びは比較的揃っているけど、1~2本の歯だけが歯の並びから内側あるいは外側に外れていて場合も油断はできません。噛み合わせは、全体のバランスが正しくないと、噛む時に一部の歯にだけ強い力がかかりやすくなってしまいます。すると、力がかかりすぎた歯は根本が揺さぶられてすぐにぐらついてしまいます。こういった咬合力のアンバランスは歯周病の主な原因のひとつとなっています。
歯を失ったあと、そのすき間を放置していてもよくありません。隣の歯がそこに倒れてきたり、上(もしくは下)の歯が伸びてきたりして、噛み合わせがずれ、周囲の歯に噛む力の負担がかかってしまいます。これも歯周病の原因になります。
歯のトラブルは1本でも放置していると、そこからドミノ倒しのように次から次へと悪い部分が広がっていってしまうのです。
矯正歯科治療は究極の予防歯科です。むし歯、歯周病を予防し、歯の健康寿命を延ばすことができるからです。生涯自分の歯で食べられるように、日ごろから自分の歯を大切にしていきたいですね。
興味深い調査を1つご紹介します。
アライン・テクノロジー・ジャパン株式会社による「歯並びと歯の残存数に関する意識調査」です。調査では、60代以上の男女400名にアンケートを行い、歯並びが歯の残存数にどう影響するかについて探りました。
歯並びが良い人のほうが、悪い人よりも2本以上歯が多く残っている
現在残っている歯の残存数は、歯並びが良い方だと回答した人の平均が21.9本、悪い方だと回答した人の平均が19.6本と、歯並びが良い人のほうが歯の残存数は2本以上も多いことが分かりました。食事を美味しく食べられる歯の本数は20本と言われていますが、歯並びが悪い人は平均が19.6本と、20本よりも少ないことが分かります。
失ってから後悔したもの、第1位は『歯』
ご自身の体について「変化して欲しくなかったこと」「失って後悔していること」を聞いたところ、“歯”と回答した人が61.3%と、髪の毛や体型をおさえて最も多い結果となりました。
また、“歯”を選択した理由として、下記のような回答が得られました。
健康な歯で生涯食事を楽しみたいですね。