小児歯科

小児歯科Pediatric Dentistry

乳歯、生えたての永久歯は、大人の歯よりもずっとむし歯になりやすい

お子さまの歯科治療について

『お子さまにはむし歯のないキレイな歯並びで大人になってほしい』

これが未成年の患者様に対する当院の願いです。歯科医院は「むし歯になったら治療を受けに行く場所」というより「むし歯にならないために行く場所」であってほしいので、1~2歳くらいから通院していただきたいのが本音です。「むし歯のないキレイな歯並び」の実現のため、歯磨き指導、食習慣指導、歯並び相談など様々な取り組みを行っています。
ただすべての方が1~2歳のむし歯のない状況で来院できる訳ではありません。
治療が必要な状態で来院する患者様も多いです。仮にむし歯になったとしても、治療し再発しないようメインテナンスしていけば良いのです。

お子さまが治療を嫌がった場合、当院では無理矢理おさえつけて治療することは避けております。以前親御様のご希望により無理矢理治療を行ったことがありますが、一度でもお子さまが治療に対して嫌なイメージを持たれたら、それを消し去ることはとても難しいです。治療が完了しても定期メインテンスには来院されず、新たなむし歯を作り症状が出るまで放置した上で来院し、また痛い思いをして治療を受けることになるという大変な不幸に見舞われることになります。

親御様にはご負担かもしれませんが、本当にお子さまのことを思うなら、多少来院回数が増えてでもお子さまが治療を嫌がらずに受けられるように見守っていただきたいと思います。そしてお家での仕上げ歯磨き、デンタルフロス、フッ素入り歯磨剤の使用をお願いします。お子さまにはむし歯のないキレイな歯並びで大人になってほしいのです。

実際の治療

1. まずは慣れてから

お子さまの治療に対する「意思」を汲み取って治療にあたります。
治療ができなければ、先生もしくは歯科衛生士とただお話をして帰っても良いですし、歯磨きだけして帰っても良いです。治療も全部できなくても途中まででも構いません。
がんばって来院すれば、徐々に慣れて治療ができるようになります。

2. 痛みに配慮した治療

むし歯を取り除く際、通常はタービンと呼ばれるドリルとバキュームと呼ばれる水を吸い取るホースを使用します。
しかしエキスカベータと呼ばれる器具を使用することでドリル、バキュームは不要になります。もちろん適応症があります。
また必要に応じて表面麻酔、局所麻酔を使用します。

3. 予防処置

むし歯治療だけでなく、むし歯にならないための予防処置も行っています。詳しくはこちらをご覧ください。

4. 歯磨き指導、食習慣指導

小児歯科において最も重要な事項です。歯は毎日使うものですのでメインテンスが必要です。
年に4回歯科医院で歯のクリーニングをしたとしても、それは1年のうちたった1.1%(4/365日)です。あとはご家庭でのブラッシングにかかっています。また食事やおやつの摂り方もむし歯を予防するためには工夫が必要です。
経験豊富な歯科衛生士がしっかりサポートさせていただきます。

  • 1.歯と歯の間
  • 2.歯と歯茎の境目
  • 3.歯の溝

むし歯を防ぐために効率の良いブラッシングを、楽しみながら指導していきます。
年齢や協力度に応じて、フロスや糸ようじの使い方も指導します。

5. シーラント

シーラントとは、奥歯の溝を薄いプラスチックで塞ぐ虫歯予防法です。
奥歯の溝は複雑な形をしているので歯ブラシの毛先が入らずそのために毎日歯磨きをしていても虫歯になってしまうことがありますが、シーラントで奥歯の溝を塞ぐことにより、奥歯の溝の虫歯を防ぐことが可能です。
生えたての奥歯に有効です(6~7歳頃、11~13歳頃)

6. フッ素塗布

「フッ素」とは、歯の質を強くする性質を持った物質です。
乳歯や生え替わったばかりの永久歯は非常に弱いのですが、フッ素を塗ることによって大人の歯と同等の強度にすることができます。
また初期虫歯を治す効果や、むし歯菌の活動を弱める効果もあります。
定期的にフッ素塗布を行い、虫歯に負けない丈夫な歯を作りましょう!
当院では、無料でフッ素塗布を実施しております。

お子さまの歯をむし歯にしないためには

赤ちゃんのお口の中にはむし歯菌はいません。両親や兄弟、同居している方、友達から感染してしまうのです。
むし歯にしないためには、まずむし歯菌の感染時期を極力遅らせることが非常に重要です。
あとは、正しいホームケアの励行生活習慣の改善歯科医院で定期的にメインテナンスを受けることが大切です。
詳細は予防歯科ページに記載しておりますのでご一読いただければ幸いです。
具体的な注意事項を何点か下に示します。ご不明な点はお気軽に歯科医師または医院スタッフにご相談ください。

  • ・3歳までにむし歯菌に感染させないようにしましょう
  • ・小学生の間は仕上げ磨きをしてあげましょう
  • ・毎日フロスを使用しましょう
  • ・フッ素入りの歯磨剤を使用しましょう
  • ・おやつの取り方を工夫しましょう
  • ・定期的に歯科医院に通いましょう

※各年代ごとの注意事項はコチラになります。

定期検診について

定期的に歯のメインテンスを受けることで、むし歯のない状態を維持できるだけでなく、初期のむし歯や歯並びの問題を早期に発見・予防・治療することができます。
お子さまの歯(乳歯や生えたての永久歯)は、大人の歯に比べるとむし歯になりやすく、進行が早いという傾向があります。歯の質が柔らかく、神経の感受性が低いためです。そのせいで、自覚症状が出ないことも多く、症状が出た時には悪化しており治療が長引く場合もあります。
「むし歯になったら歯科医院に行く」のではなく、「むし歯にならないために歯科医院に通う」方がお子さま親御様双方の負担もずっと軽減されます。むし歯のないキレイな歯並びで大人になってほしいのです。

定期検診

最後に

厳しいことを言うようですが、むし歯のそもそもの原因は、患者さまの歯磨きや生活習慣にあります。そのため、歯磨きや生活習慣を改善していかないことには、私どもが治療させていただいても完全に治すことはことはできません。いったん治ってもまた再発します。このことをご理解いただいた上で、「むし歯を治すためには自分でできることはできるだけ頑張る」というお気持ちをお持ちでしたら大変うれしく思います。

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