保護者の方へ

予防は親御さまからPrevention from parent

健康な歯はお子さまへの素敵なプレゼント

健康な歯はお子様への素敵なプレゼントです。
現在日本人の80歳の平均残存歯数は約12本です。ただ、それも丈夫な歯が残っているとは限りません。多くの方が『しっかり噛めて、食事を楽しむ』ことができていない状況です。
健康な歯と素敵な笑顔をお子さんにプレゼントしませんか?

生涯にわたり健康な歯で食事や会話をし、微笑むことができたらどんなに幸せでしょう。そのために必要なステップの1つが、「むし歯のないキレイな歯並びの永久歯を手に入れること」です。むし歯がなければ、歯は丈夫で長持ちします。歯並びが良ければ、見た目も良く、よく噛めて歯磨きもしやすいです。
むし歯はその原因も予防法もわかっている病気です。ただし、むし歯ができる原因は個人によって違います。各々のリスクに合わせた予防法をお伝えし、実践する必要があるのです。乳歯がむし歯になったとしても、その原因を見つけて対策することでむし歯のない永久歯列を完成させることは決して難しいことではありません。私達はお子様の健康な永久歯列を守り育てるための力になりたいと考えています。




お子さまをむし歯にしないために大切な3つのこと

むし歯の原因は、細菌のかたまりであるバイオフィルムです。簡単に言うと『磨き残し』です。むし歯を予防するには『むし歯の原因を除去する』という医学的に当たり前の考え方に基づいた診査、診断、治療が重要です。

ただ残念ながら歯科医師、歯科衛生士の力だけで予防はできません。そもそもの原因が、患者さんの歯磨きや生活習慣にあるからです。そのため、患者さん自身にもお願いしたいことがあります。

①『正しいホームケアの励行』
②『生活習慣の改善』
③『定期的なメインテナンス』

大きくこの3つになります。
詳しくは予防歯科ページをご覧ください。

~年代別~むし歯予防に大切なこと

① 乳歯が生えたら、定期的に歯医者にかかること

この時期に治療が必要になることはまずありません。歯の清掃、ブラッシング指導、母乳や哺乳ビン使用についての指導、食事指導などを行います。ただ最大の目的は、お子様が人見知り、場所見知りする前に、歯科医院の雰囲気に慣れてもらうことです。むし歯にならないため、今後定期的に『無理なく、楽しんで』歯医者に通ってもらいたいのです。

② 3歳になるまでむし歯菌に感染させないこと

お子様が将来むし歯になりやすいか、なりにくいかは、『2歳半~3歳』までに決まってしまうことをご存じでしょうか?
生まれたばかりの赤ちゃんにはむし歯菌はいません。大人からもらってしまうのです。少しでもうつるタイミングを遅らせることができれば、将来むし歯になりにくい歯を育むことができます。
少し難しい話ですが、口内の細菌叢の組成が決まるのが3歳までと言われています。つまり、口内に棲みつく細菌がむし歯とは無関係の細菌だと、むし歯菌の少ない口腔内環境を手にいれることができるのです。
実際、世界的にもっとも有名な歯科大学のひとつ、スウェーデンのイエテボリ大学の研究では、2歳までに虫歯菌の感染がなかった子どもが4歳になったとき、見つかった虫歯は0.3本だけでした。一方で2歳までに虫歯菌に感染があった場合、4歳で虫歯の本数は5本、その差は16倍もあったそうです。

③ 6歳臼歯を絶対むし歯にしないこと

6歳前後になると、6歳臼歯と呼ばれる大きな奥歯が生えてきます。これから80年以上お世話になる大事な歯です。「絶対に虫歯にしたらいけないんだ!」という意識を、ママにも子どもにも、持ってもらうことが大切です。
6歳臼歯の生えかけの頃は歯肉が半分かぶさったりして、不潔になりやすいのが特徴。さらに完全に生えるまで1年半~2年もの長い時間がかかります。
永久歯は生えてから2年間が一番虫歯になりやすい』と言われてます。やさしく、しっかり磨き、フロスも使用しましょう。またできれば9歳くらいまでは仕上げ磨きをしてあげてください
この歯をむし歯にならないくらい歯磨きをがんばれば、自然と他の歯もむし歯になることはない、と言っても過言ではありません。

④ 中学生、高校生になっても定期メインテンスに通うこと

20歳までむし歯ゼロだと、その後の人生でむし歯になることはほとんどないと言われています。中学、高校、大学というライフステージでも、歯科医院での定期的なメインテナンスと毎日のブラッシングは頑張ってほしいところです。

歯科医院で行うむし歯予防

①プロのクリーニング

歯垢除去率50%。これは何のことだと思いますか?歯みがきが上手な人がきっちり3分間、歯をみがいたときの平均歯垢除去率です。口内の汚れの半分は、歯みがきで取れていないことになります。蓄積された歯垢は、歯に強固にへばりついてしまい、ご家庭での歯みがきでは除去できません。そこで、定期的に歯科衛生士に徹底的な歯のクリーニングをしてもらうことが必要になってきます。虫歯や歯周病、口臭の予防につながります。

②ブラッシング指導

歯科医院にメンテナンスに来るのは年に3〜4回です。4日/365日として計算すると、わずか1年間のうち1.1%です。あとのケア(361日/365日)はご家庭でのブラッシングにかかっています。毎日のブラッシングにおける思考除去率を上げるため、経験豊富な歯科衛生士が歯磨きのコツを丁寧にご指導させていただきます。おすすめの歯ブラシや歯磨き粉、フロスなどの補助器具の使用方法、なども合わせてご提案いたします。

③シーラント処置

シーラントとは、奥歯の溝を薄いプラスチックで塞ぐ虫歯予防法です。奥歯の溝は複雑な形をしているので歯ブラシの毛先が入らずそのために毎日歯磨きをしていても虫歯になってしまうことがありますが、シーラントで奥歯の溝を塞ぐことにより、奥歯の溝の虫歯を防ぐことが可能です。生えたての奥歯に有効です(6~7歳頃、11~13歳頃)

④フッ素塗布

塗布の必要な回数はお口の状態によって異なりますが、年に2~4回の塗布を継続することで20~40%程度の虫歯の予防効果があるとされています。

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